実は新宿合気会は今年、2020年で道場設立60年が経ちます。
これは、実はとても凄いことなのです。
インターネットで少し調べれば他の著名な道場と同等、またはそれよりも古いことが確認できますが、ここではその詳細については割愛致します。
合気会本部道場によると現在国内においては2400の道場があるそうです。合気道の初めての書籍、「合気道」の巻末には昭和39年現在の道場の一覧の掲載があります。ここには当会の名前はありません。恐らく主だったものが掲載されているのだと思いますが、それでも30あまりです。名だたる著名な道場の名前がありますが、当会はそれらと同じくらい歴史があるわけです。
今年はそのような重要な節目の年となっている訳です。残念ながら新型コロナウィルスの影響により道場における稽古が中断となってしまっていますが、来年2021年11月の新宿合気会演武会は60周年記念周回行事として行うことを予定しています。
60年と言うのは非常に長い歴史です。
合気道の書物によると、昭和35年の出来事としては、合気道開祖、紫綬褒章を日本国政府より受章。合気会主催の第一回演武大会開催。翌年昭和36年には開祖、ハワイ合気会より新築道場の祝賀を兼ね招聘され渡米、とあります。
いずれも合気道の歴史において、非常に有名で重要な出来事があった年です。そのような時に我が新宿合気会(当時は新宿区合気道連盟)は発足したのです。
もちろん、その時のことを覚えている当時の人は当会にはいません。
現会員の中で最も古い方は山田会長です。40年以上在籍されています。その次が山岡指導員。昭和58年頃と聞いています。その二人を追って川島指導員、佐々木指導員、長南指導員です。昭和63年のことです。
当時道場で指導されていた師範の話は、上記指導員の方々は鮮明に覚えていらっしゃるようです。
当時の師範は開祖にも投げていただいたことのある時代の方々です。開祖の腕を取りに行った瞬間飛んでいた、というような話を聞いたことがあります。
会を長く存続させるというのは非常に難しいことです。会の運営も大変ですが、稽古を長く取り組むことがいかに難しいことか。しかし先人の方々の努力の甲斐があって、現在の新宿合気会があります。
ところで稽古を長く続ける秘訣とはなんでしょうか?
それは人によってもいろいろな考えがあると思いますが、日々の生活の中に気持ち良いリズムで、疲れすぎないように稽古をし続けることだと思います。
それは人によっては週1回で良い人もいれば、週2回、3回とやる人もいます。それはそれでいいのです。
長南先生は大学生の時は週9回稽古をされていたようです。月・水・金曜日は新宿合気会の稽古前に本部道場に行って1時間1コマ稽古をし、火曜が1時間1コマ、木曜日は2コマ稽古をされていたとのこと。それくらい夢中でやっていたかったそうです。でもだからと言ってそれを今もその通りにやろうと長南先生は考えていないようです。誰とも競い合ったりしません。それで良いのです。それが合気道のスタイルです。
60年も続いている道場は、そんなに多くありません。
せっかく始めた合気道です。是非皆さんも気長に取り組み続けてみてください。やればやるほど奥が深いです。
試合が無いということは、「選手生命が無い」ということでもあります。だからいつまでもできるのです。「引退」というものはほぼ無縁です。試合形式を取らないため、ご老人と若者が一緒に稽古をすることだって可能です。だから道場に2人以上人がいれば、とりあえず技の掛け合いは可能です。
勿論大勢いた方が、活気がありますけどね。
60年目の節目のこの1年。より一層稽古を盛り上げていきましょう!
新宿合気会