新宿合気会web 8号 「第一回ジャカルタ合気道天恵道場演武大会」

2019年11月、新宿合気会グループであるインドネシア共和国、首都ジャカルタにある「合気道天恵道場」にて第一回目となる定期演武大会が開催されました。

 インドネシアにおける合気道の歴史は意外と古く、1960年代には既にあったようです。その後さまざまな組織が生まれ、今では多数の道場が存在しています。

 日本ではそれぞれの道場が年間行事として演武会を開催することが一般的ですが、インドネシアでは定期的に演武会を開催することがこれまでなかったようです。天恵道場は周参見師範が天恵道場創始者で指導責任者エカ氏と交流があり、長南指導員が2016年にジャカルタに渡り、3年半天恵道場の指導や運営補佐に携わってきました。

 その集大成として2019年11月、演武会が開催されました。日本からは周参見師範、川島指導員が開催の前後1週間ジャカルタに滞在され、稽古指導、特別講習会、演武会にそれぞれご対応されました。

 第一回目のコンセプトは、「最善を尽くそう、だけど頑張り過ぎないようにしよう」でした。第一回目の開催を頑張り過ぎると、二回目、三回目と定期開催のハードルが高くなることを想定し、「なんだ、こんな程度でいいんだ」というレベルを目指しました。それは、開催に派手な演出を施したり、グッズを企画したり、多数の来賓客の招待などをせずに、自分たちとその家族を中心に日頃の稽古の成果と、その様子を家族に知ってもらう、そのことだけに主眼をおいたものとしました。演武会の会場も、単に師範・指導員用に正面に長テーブルと椅子だけを用意し、開祖の写真を置くという非常にシンプルなものでした。高度経済成長真っただ中のインドネシア人は派手を好む傾向がありますが、このコンセプトの同意し皆一丸となって取り組みました。しかしインドネシアの緑豊かなロケーションと相まって、会場は非常に素晴らしい演出を醸し出す結果となり、大いに盛り上がり第一回目としてこの上ない成功を収めることができました。

この演武会の様子は大会前からジャカルタ中の合気道組織が注目していました。大会プログラム含め、運営委員会の在り方などは、この時の新宿合気会の仕組みがインドネシア風にアレンジされて、パッケージ化され各地に伝播され、直後に演武会が開催されたようです。残念ながら新型コロナウィルスの影響で2020年は第二回目の演武会は見送りとなりましたが、稽古は徐々に部分的に再開をしているようです。

 

国立インドネシア大学 周参見師範特別講習会(2019年11月23日)

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※通訳はエンダーさん、長南指導員が担当。

講習会は40名弱の参加があり、周参見師範の基本を中心とした稽古に共に汗を流しました。参加者たちは素直に指導の内容に取り組んでいたのが印象的でした。

 

 

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写真中央周参見師範、左が川島師範、周参見師範右となり天恵道場指導責任者エカ氏、その隣長南指導員、右端から2番目がファルマン会長。後列の大半がインドネシア大学合気道部のメンバー。

 

 

第一回目天恵道場演武大会

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演武をするエカ指導責任者

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周参見師範の演武

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大会ポスター

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天恵道場有段者演武

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ロケーションは最高!

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当日は会員及び家族など、総勢50名ほどの方々が集まりました。

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天恵道場幹部との記念撮影

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写真左から

前列:ファルマン会長、長南指導員、川島指導員、周参見師範、エカ天恵道場責任者、フェブリ指導員、アントン指導員

後列:ムハンマド指導員、ブディ指導員、

 

直会の文化も浸透!

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インドネシアの約9割がイスラム教徒。彼らはお酒を飲みませんのでこういう場では紅茶かコーヒーです。