新宿合気会web 19号「インドネシア ジャカルタ遠征 2023 ③」

4日目の土曜日は昇段審査会と特別講習会が行われ、日曜日には第三回天恵道場演武大会が開催されました。



昇段審査会

今回は5人の初段昇段審査と、1人の二段審査が行われました。

コロナによりなかなか稽古ができませんでしたが、昨年から再開された稽古の成果が発揮されました。

これまでの数か年を思えば特別な緊張感の中での審査だったに違いありません。

この後受験した全員が合格となりました。合気道新聞にも掲載されました。

 

審査会の後は、周参見師範の講習会と、長南会長による講習会が行われました。

周参見師範による講習会

 

長南会長による講習会

 

 

日曜日は待ちに待った定期演武大会です。

天恵道場、新宿合気会参加者のみならず、天恵道場の周辺の合気道組織の方々も賛助演武に駆けつけてくれました。

 

天恵道場の方々が言うには、インドネシアではあまり演武会を年次行事として定期開催することは無いということです。天恵道場が新宿合気会への組織化するに際して、年次行事としての意味を説明し、取り組むことになりました。

試合の無い合気道は審査を除けば行事というものはあまりなく、演武会は家族や仲間に対しても合気道を知ってもらうには最も良い行事です。また一つの行事に向けて様々なことに取り組むことによって、会としての結束も高まります。2019年の第一回大会直後にコロナにより開催ができませんでしたが、2022年に第二回を行い、この度第三回目の開催となりました。

 

この演武会の定期開催には周辺道場組織も関心を示しており、日ごろから交流のある道場も賛助演武として参加した際に、天恵道場幹部と情報交換を行っています。

演武会の開催に際しては新宿合気会が以前から用いているプログラムを活用しており、そういった一つ一つのツールにも関心を寄せています。これが現実的にジャカルタ中の他組織にも伝播し、合気道の演武会開催があちこちで行われるようになれば素晴らしいことになります。

 

 

第三回大会は参加者の家族も集まり、結果的に来場者は100名になりました。

演武会直後に行われた集合写真

 

垂れ幕も毎回新調します

 

長南会長と天恵道場の面々

 

新宿合気会web 18号「インドネシア ジャカルタ遠征 2023 ②」

3日目

この日、稽古はありません。

稽古だけでなく、会の組織運営のためにしっかりとミーティングを何回も行います。

昼は首都ジャカルタにあるアンチョールというエリアにある、海鮮料理が堪能できるレストランで会食です。ここは”海のエンターテイメントエリア”としては有名なところ。

水槽に入っている採れたばかりの魚たちから食べたいものをその場で選びます。楽しく食事をしながら、この3年間の状況や近況についてお互いに確認したり、土日のイベントについて話し合いを行いました。

 

夕方は、セミナーや演武会に賛助演武として招待している古くから交流のある合気研究会ハキム氏との会食に招待され訪問してきました。

右列前中央ハキム氏、その手前がハキム氏妻で指導員のサンティ氏

 

その後は土日のイベント開催場インドネシア大学に移動しました。

インドネシア大学はとても大きく、一つの町と同じ大きさと言っても過言ではない程広大で、この日から最終日まで大学敷地内にある宿泊施設で過ごしました。

宿泊施設といっても高級ホテルと同等クオリティ。プールもついている立派な施設です。

 

 

アンチョールからインドネシア大学までは距離的には30km弱程ですが、首都ジャカルタを縦断しなくてはならず週末は大渋滞するため、合計で3時間ほどの移動となります。今回の新宿合気会遠征は2回目で1回目を経験しているため移動は大変でしたが、その他はゆったりとした無理の無いスケジュールとなりました。

 

遠征は長南会長と、天恵合気道場のファルマン会長により綿密にスケジュールや段取りが組まれました。また上述のように様々なイレギュラーも発生するため、柔軟に予定を変更しなければなりません。

 

ジャカルタメンバーには若い人が多く、会の運営はSNSを活用した様々な分科会によって構成されています。

長南会長とファルマン会長も絶えずSNSでやり取りし、そこで方向性や重要な決定がなされると、各分科会が一斉に動き始めます。

 

今回の遠征に限らず、この会では定期的に連絡を取り合い、近況を確認することを常に行っています。

グループ運営にとって重要なのは、正しい運営の在り方を常に考え、お互いに理解し合い、納得して行動することだからです。

ただ稽古するだけではなく、正しく運営する組織があるからこそ、会員は安心して稽古ができるのだと思います。

 

長南会長がインドネシアに在住していた2016年から現在まで、このようなやり取りを積み重ねていくことでグループ運営がなされています。

 

そして、1997年からバリ合気会に多大な支援をされてきた周参見師範が二人の会長の補佐として重要な助言をし、正しい方向へと導いて頂いております。

 

インドネシア遠征の際は、ただ稽古をしたり、あちこちに観光に行ったりしている訳ではなく、稽古以外の時間はお互いのコミュニケーションや数回ミーティングを開催し、このような話し合いをしていきます。これがとても重要な仕事なので、しっかりとこなしていかなくてはなりません。

新宿合気会web 17号 「インドネシア ジャカルタ遠征 2023 ①」

この春、新宿合気会グループのインドネシアジャカルタ「天恵合気道場」にコロナパンデミック後初めて訪問し、稽古と、昇段審査会、第三回演武大会を開催してきましたので、その様子を報告します。

 

長南会長、周参見師範、川島指導員、山岡さんの4人が訪問。

 

1日目

到着。

まだ寒かった日本から熱い熱帯のインドネシアに到着。ジャカルタ「天恵合気道場」のメンバーが迎えに来てくれました。この日はお散歩を少しして、その後はゆっくりホテルで過ごしました。天恵合気道場の幹部たちが来て歓談。日本との気温差もかなりあるため無理をせず、体を慣らしました。

 

空港に迎えに来てくれた時の様子

左からニア(天恵道場一級、新宿合気会で数年稽古)、川島指導員、周参見師範、山岡さん、バグース(天恵道場合気道一級)、ファルマン天恵合気道場会長

※長南会長は別便で渡航

 

初日の幹部らの歓迎

後列左エカ指導責任者(天恵合気道場道場創始者)、右端アントン指導員、前列ファルマン会長の隣がフェブリ指導員

 

 

2日目

この日は昼間は避暑地ボゴールを観光。

ファルマン会長右隣はアンドリー(天恵道場スタッフ合気道一級)、その隣エンダー(新宿合気会一級)

みんなでココナツも試飲。

 

夜からは稽古です。

ジャカルタの南、パサールミングーというエリア内のモスクにある新しい道場での稽古です。

30人近くのメンバーが集まり、周参見師範の稽古が行われました。

稽古が始まる1時間前から豪雨に見舞われました。この時期のインドネシアは雨季です。日本のような小雨の時間帯は無く、短時間に激しい集中豪雨となります。また帰宅ラッシュもあり大渋滞。稽古開始時間も遅れましたが、そんなことはインドネシアでは日常茶飯事。天候や交通事情、お祈りの時間などの都合上時間通りには行きません。

 

ジャカルタメンバーたちにとっては3年3ヶ月ぶりの周参見師範の稽古です。

一生懸命に師範の教えに目を向け、耳を傾け、稽古に取り組みました。

1時間の稽古を終えこの日は、またホテルに戻りました。

 

初日の稽古の様子

周参見師範の稽古です。

会場はモスク(イスラム教礼拝場)。タイルの上にマットを敷いた道場です。ジャカルタでは駐車場やモスク内での武道場が一般的です。

 

稽古開始前に打ち合わせを行う長南会長、エカ天恵道場指導責任者、周参見師範

 

初日の集合写真

 

新宿合気会web 16号 「運営方針と道場訓」

 当会は60年超の歴史を有する道場組織です。長い歴史の中で歴代会長や師範・指導員の方々のご指導の結果、現在も組織運営ができています。

 この間、世の中の状況は大きく変化をしました。合気道道場もその例外ではありません。時代の変化のただ中にありますが、ひとたび道着を着て、道場に入ればそこは稽古に専念する空間であって、そこでの作法も普遍的なものです。

 これまで道場内のルールについては明文化してきませんでしたが、誰もが楽しめる、充実感を得られる稽古維持の為に道場訓を設けました。どれもが当たり前の内容ですが、今一度会員各位は全文ご確認をお願いします。

 

 

◆新宿合気会 運営方針

稽古と審査の継続を第一に、いつでも参加しやすい道場運営を目指す。

基礎・基本を大切に、最善を尽くし充実しあえる稽古を行う。

稽古を通じて体と精神を鍛え、心の豊かな人間形成を目指す。

合気道を通じ、国際社会の協調性と調和に貢献する。

 

◆新宿合気会道場訓

  • 稽古中は指導員の方針に従い、素直な気持ちで技を掛け合い、術理を学ぶこと。取りは取りの、受けは受けの役割に専念すること。独自の講釈や勝手な稽古を行わないこと。
  • 稽古中は必要以上の会話はせず、黙々と稽古をすること。
  • 稽古人は基礎動作や基本技への取り組みを重んじること。
  • 礼節に努め、道場内での秩序維持を重んずること。各種行事においても同様とする。
  • 道場外またはインターネット等で、組織内外の誹謗中傷等はしないこと。
  • 稽古場での喫煙、または飲酒した状態での稽古は厳禁とする。
  • 会員、非会員、体験者に関わらず、充実した稽古の達成に取り組むこと。
  • 合気道の稽古以外の事に関する勧誘等は慎むこと。
  • 他道場の一般会員となる場合は、あらかじめ指導員に必ず報告すること。
  • 当会会員は当会の行う審査会を受験するものであり、転勤、引越等特別な事情があり予め師範の承諾を得た場合を除いて、他の道場組織で受験することはできない。また他の道場組織で昇段しているものが当会で審査を希望する場合は、あらかじめ所属道場責任者の許可を得なければならない。
  • 性別や国、人種、民族、世代に区別することなく、楽しく誰とでも稽古することができるように努めること。

 

 

2022年10月29日制定 

新宿合気会 役員会

新宿合気会web 15号 「新年ご挨拶」

 新年あけましておめでとうございます。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 パンデミックによる稽古中断がありながらも、昨年1年間は断続的に稽古することができました。これは合気道をこよなく愛する皆さんにとっても待ちに待ったものだったものであり、大変喜ばしいことだったのではないでしょうか。相変わらずコロナの影響は私たちの日々の生活に影響も及ぼすものではありますが、稽古を続けていくことはできるようになってきました。昨年一年間の稽古実績を自信につなげ、新しい年の目標を立てていければと思う次第であります。

 

 さて、昨年一年間を振り返ってみますと、次のようなダイジェストを思い起こせます。

 ① 断続的な稽古の実施

 ② 3年ぶりの審査会と関師範講習会

 ③ 数名の新入会員

 

 コロナ禍において、会の運営方針としては「継続的な稽古と審査の実施」を打ち出しておりました。そんな中で「3年ぶりの審査会」を実施することができました。1名の5級審査と、2名の初段審査、2名の四段審査が行われ、無事全員昇級・昇段することができました。そして、審査後には関師範(本部道場師範)の講習会も行うことでき、3年ぶりに師範のご指導を受けることができました。

 思い起こせば、そもそも2020年3月に審査を実施する予定でした。まさにそのタイミングでコロナパンデミックにより中断となり、延期となってしまいました。ようやく稽古も再開し、審査も行うことができ、方針通りの運営ができるようになってきました。

 

 このような状況の中、9月以降新入会員が増えてきました。3名の一般クラス会員と、2名の小学生が入会されました。道場に新しい活気が出てきました。大変喜ばしいことです。

 

 新年を迎えるにあたり、本年も引き続き「稽古と審査の継続」を第一の方針として、運営していく所存です。継続は力なりです。ともかく愚直にひたすら稽古に専念できる環境を維持していくことこそ、重要なことです。それは稽古を通じて目指すべき方向性を共にする仲間によって実現できます。 その仲間たちとの稽古指針をこのたび役員会では道場訓として作成しました。これは別途お知らせいたしますが、正直に言って、特段目新しいものでも、特徴的なものでもありません。ごく当たり前のことを明文化したものに過ぎませんが、その仲間との共通の指針としての道場訓にご理解ください。

 

 2月にはグループ道場のインドネシアジャカルタ道場の「天恵道場」での審査会、周参見師範講習会が予定され、参加して参ります。そして、2019年に開催した第一回天恵道場演武会以来中断となっていた第二回大会も開催される予定です。

 

 本年も、新宿合気会の道場が新宿とジャカルタで熱を帯びた活動を展開することとなるでしょう。皆様の今年一年間の稽古へのご参加を楽しみにしております。今年も健康で楽しく、充実した合気道生活を送っていきましょう。

 

2023年 令和5年 元旦

会長 長南一樹

新宿合気会web 14号 「近況」

 まん延防止措置も解除となり、桜も咲き始めました。東京も暖かくなり道場への足取りも軽くなってくるのではないでしょうか。

さて、今年から週2日間の稽古を続けておりますが、近況をお伝えできればと思います。

 

  • 稽古は水曜日と金曜日

2020年3月以降稽古は中断となり、その後試験的稽古再開として週1日金曜日のみに部分的に再開したり、緊急事態宣言によりまた中断になったり、野外稽古を行ったりしていましたが、最近になってようやくコンスタントに週2回継続することが可能となりました。水曜日のみ参加される方、両日とも来られる方など、ライフスタイルに合わせて皆さん稽古に参加されているようです。

 

  • 稽古参加者数は水≧金曜日

その週にもよりますが、稽古参加者数はやや水曜日の方が多いようです。水曜日は19時半ごろに皆さん道場に集まり、21時まで稽古を行っています。また、これまで来れなかった方々も徐々にではありますが、道場に来ています。

 

今年5月に全日本合気道演武大会が開催されます。日本武道館で無観客として行われ出場者数にも制限がありますが、当会にとっても久しぶりの行事参加です。特段演武会に向けた練習というのはしませんが、普段通りにしっかりと稽古を積んで臨んでいきたいと思います。

 

  • 稽古の方法

現在の稽古上のルールは

  • マスクの着装の徹底
  • 手洗いうがいの徹底
  • 稽古開始時、休憩時のアルコール消毒の徹底

となっています。

施設に入る際に入口で検温が行われています。

稽古中、これから夏に向け、果たしてマスクを使い続けることが良いのか、については考えていかなければなりませんが、現状では皆さんマスクも使い慣れてきています。布マスクや不織布でマスクと口の間に空間の無いタイプのマスクはすぐに息苦しくなるため、空間のあるタイプや、ウレタンマスクや、プラスチックのマスクフレームを使用する方など色々いるようです。

 

ということで、皆さん少しずつ「日常に合気道のある生活」を取り戻しているようです。

今後もコロナの状況は予断を許さず、二転三転していくと想像されます。そうした変化にできるだけ素早く対応しつつ稽古を続けていきたいと考えておりますので、最近道場から足が遠のいている方も、気軽にまたいらして下さい。

そこには、”いつもと同じ”<新宿>があると思います。

 

 

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稽古概要

水曜日…新宿コズミックセンター 19:00~21:00 (現状稽古開始は19:30頃~)

長南指導員

金曜日…新宿スポーツセンター 19:20~21:00 (現状稽古開始は19:30頃~)

長南指導員、第二・第四は周参見師範

 

 

新宿合気会web 13号 「新年のご挨拶」

 新年あけましておめでとうございます。

 令和4年、2022年となりました。この2年間様々な活動が制限される中で、私たちの生活は大きな変化を余儀なくされました。それは新たな時代への変化とも言えるのかもしれませんが、様々な犠牲もあったのも確かです。この変化の時代にあっても私たちは可能な限り、稽古を通じて体と心、精神を鍛えて新時代に向かっていきたいものです。

 

 さて、新宿合気会は1月から週2回の稽古を実施していきます。稽古初めは1月5日水曜日です。

 水曜日…新宿コズミックセンター 19時集合 稽古時間19時15分~20時45分

 金曜日…新宿スポーツセンター 19時15分集合 稽古時間19時30分~21時

 会費 選択式 スポット会費500円または月謝2,000円

 ※月5日以上参加可能な方は月謝制をお選びください。

 ※遅れて参加される場合は、事前にご連絡をお願いいたします。

info@shinjuku-aikikai.com

 

今後、国や区、施設の感染対策によって稽古回数や会費などは適宜見直すものといたします。

 

この2年間は、年間通じての一定数の稽古開催ができませんでした。今年もその年間稽古の確約はできないでしょう。またいつ突然稽古を中断するかは分かりません。それは覚悟をしなければなりません。そうなった時、あるいは再び稽古再開した際にはいつでも同じ気持ち、同じ体の状態を保つために、道場で稽古している内容を日頃思い返えされると良いかと思います。また合気道に関する本を読み関心を高めるのも良いと思います。

 

さて、このブログでは直近で稽古に参加されている方もいますが、しばらくお休みされている方々もいらっしゃるかと思います。そんな方々にも改めて近況についてご説明いたします。

 

(コロナ前)

2020年1月 平均参加者数10名

2020年2月 平均参加者数12名

 

以降、3月~9月まで稽古中断

 

(試験的稽古再開)

コロナ禍であったものの施設側の制限緩和に伴い金曜日のみで稽古を再開。マスク着装・アルコール消毒必須など新たなルールを導入。

 

2020年10月 平均参加者数8.8名

2020年11月 平均参加者数8名

2020年12月 平均参加者数8名

 

2021年1月から水曜日も稽古を実施しようとし、1月6日に5名の参加者があるものの、直後に再び緊急事態宣言に伴い稽古中断。

2021年2月 中断

2021年3月26日から再開。3月26日7名参加、4月6日6名参加後、再び稽古中断。

 

その後先行きが不明になる中、何とか稽古を継続したく、戸山公園での野外稽古を実施。

2021年7月 2回実施。平均参加者数6名

その後東京で1日の感染者数2,000名超になったため、8月・9月は稽古中断。

2021年10月に野外稽古再開 2回実施し、平均参加者数は7.5名

 

(道場稽古再開)

2021年10月下旬から施設利用が可能となり、道場稽古を再開。

2021年10月29日 参加者数10名

2021年11月 平均参加者数10.75名

2021年12月 平均参加者数11.5名

 

2021年10月以降見学者3名、うち1名入会

 

参加可能な会員数はコロナ以前の半分以下となってしまいましたが、皆さん意欲が高く、道場稽古再開後の平均参加者数は11名となっており、高い参加率で稽古が行われています。

ご自身のペースで良いと思いますので、是非また合気道の稽古がある日常生活を再開してみてはいかがでしょうか。

皆さんと今年も一緒に稽古ができればと願っております。